<Header>
<Author: 白居易>
<Title: 凶宅>
<Format: 格式不明>
<Year: 2011>
<BookName: 白楽天詩選（上）>
<Translator: 川合康三>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 凶宅（きょうたく）>
<BookPage: 85>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
長安多大宅，
列在街西東。
往往朱門內，
房廊相對空。
梟鳴松桂樹，
狐藏蘭菊叢。
蒼苔黃葉地，
日暮多旋風。
前主爲將相，
得罪竄巴庸。
後主爲公卿，
寢疾歿其中。
連延四五主，
殃禍繼相鍾。
自從十年來，
不利主人翁。
風雨壞檐隙，
蛇鼠穿牆墉。
人凝不敢買，
日毀土木功。
嗟嗟俗人心，
甚矣其愚蒙。
旦恐災將至，
不思禍所從。
我今題此詩，
欲悟迷者胸。
凡爲大官人，
年祿多高崇。
權重持難久，
位高勢易窮。
驕者物之盈，
老者數之終。
四者如寇盜，
日夜來相攻。
假使居吉土，
孰能保其躬。
因小以明大，
借家可喻邦。
周秦宅殽函，
其宅非不同。
一興八百年，
一死望夷宮。
寄語家與國，
人凶非宅凶。
<End Poem>
<Translation>
安には大きな邸宅が多い。大通りの東西に並んでいる。
朱塗りの門のなかはしばしば、誰もいない部屋廊下が続く。
松や桂の木にフクロウが鳴き、蘭や菊の茂みにキツネが住まう。 緑の苔には枯れ葉が敷き詰め、夕暮れにはつむじ風がよく起こる。
以前のご主人は将軍、宰相であられたが、罰せられて巴庸の地に島流し。
その後のご主人は公卿であられたが、病を得てこの屋敷で身罷った。
引き続いて四、五人のご主人にも、次々と災いが集まった。
十年このかた、ご主人さまによい事はまるでない。
風雨が軒端をむしばみ、ヘビやネズミが垣根に穴を開ける。
人々は気味悪がって買おうとしない。苦心の造営も日に日に朽れる。
ああ、俗人の心というもの、何とも愚かしい。
災い見舞われることを恐れてばかりで、なぜ不幸が起きるかを考えはしない。
わたしが今、この詩を記すのは、彼らの迷妄を明らかにしたいため。
そもそも大官僚というものは、年齢も高ければ禄高も高い。
強大な権力を維持するのはむずかしく、高い位階は容易に行き詰まる。
おごりは傲慢の極みであり、老いは寿命の終息である。
その四つがまるで強盗のように、日夜訪れ攻めたてる。
たとえめでたい土地に住もうとも、その身をまっとうできようか。
小を以て大を明らかにし、家宅に借りて国家のありかたも諭されよう。
周と秦は崤函の要害の地を家とし、その家とした場所に違いはなかった。
しかし一方は国が興って八百年、一方は二代で望夷宮に死んだのだ。
申し送ろう、家でも国でも、人が凶なのであって、住まいが凶なのではない、と。
<End Translation>
<Formatted Translation>
安には大きな邸宅が多い。
大通りの東西に並んでいる。
朱塗りの門のなかはしばしば、
誰もいない部屋廊下が続く。
松や桂の木にフクロウが鳴き、
蘭や菊の茂みにキツネが住まう。 
緑の苔には枯れ葉が敷き詰め、
夕暮れにはつむじ風がよく起こる。
以前のご主人は将軍、宰相であられたが、
罰せられて巴庸の地に島流し。
その後のご主人は公卿であられたが、
病を得てこの屋敷で身罷った。
引き続いて四、五人のご主人にも、
次々と災いが集まった。
十年このかた、
ご主人さまによい事はまるでない。
風雨が軒端をむしばみ、
ヘビやネズミが垣根に穴を開ける。
人々は気味悪がって買おうとしない。
苦心の造営も日に日に朽れる。
ああ、俗人の心というもの、
何とも愚かしい。
災い見舞われることを恐れてばかりで、
なぜ不幸が起きるかを考えはしない。
わたしが今、この詩を記すのは、
彼らの迷妄を明らかにしたいため。
そもそも大官僚というものは、
年齢も高ければ禄高も高い。
強大な権力を維持するのはむずかしく、
高い位階は容易に行き詰まる。
おごりは傲慢の極みであり、
老いは寿命の終息である。
その四つがまるで強盗のように、
日夜訪れ攻めたてる。
たとえめでたい土地に住もうとも、
その身をまっとうできようか。
小を以て大を明らかにし、
家宅に借りて国家のありかたも諭されよう。
周と秦は崤函の要害の地を家とし、
その家とした場所に違いはなかった。
しかし一方は国が興って八百年、
一方は二代で望夷宮に死んだのだ。
申し送ろう、家でも国でも、
人が凶なのであって、住まいが凶なのではない、と。
<End Formatted Translation>